住宅ローンは「いくら借りられるか」より「いくら返せるか」が大切?
住宅を購入しようと思ったとき、多くの方が最初に気にするのは、
「わが家はいくらまで借りられるの?」ということではないでしょうか。
不動産会社で資金計画を作ってもらったら、思っていたより大きな金額を借りられると分かって、少しうれしくなった——。
そんな経験がある方もいるかもしれません。
予算が増えれば、駅から近い家、もう一部屋多い家、新築の家も選択肢に入ってきます。夢はどんどん広がります。
でも、ここで一度立ち止まりたいのです。
「借りられる金額」と「無理なく返せる金額」は、同じではありません

銀行が見ているのは「返済できそうか」
住宅ローンの審査では、年収や勤務先、勤続年数、ほかの借入れ、信用情報などをもとに、返済できるかどうかが判断されます。
一方で、銀行がわが家の生活すべてを知っているわけではありません。
子どもにどんな教育を受けさせたいのか。
車は何年ごとに買い替えるのか。
家族旅行をどのくらい楽しみたいのか。
老後のために、いくら準備しておきたいのか。
こうした「その家族らしい暮らし」までは、住宅ローンの審査に十分反映されません。
銀行から見れば返済できる金額でも、家計から見れば「返せるけれど、ほかのことが何もできない金額」になってしまうことがあります。
それでは、せっかく家を買ったのに、ちょっと寂しいですよね。

住宅ローン以外にもお金はかかります
マイホームを購入すると、住宅ローン以外にも固定資産税、火災保険料、修繕費などが必要です。マンションなら管理費や修繕積立金、駐車場代がかかることもあります。
そして、住宅ローンは長いお付き合いです。
今は共働きでも、出産や育児、転職、病気、親の介護などで、働き方や収入が変わる可能性があります。
もちろん、35年後の暮らしを正確に予想することはできません。私にもできません。
だからこそ、最初から予定をぎゅうぎゅうに詰め込まず、少し余白を残しておくことが大切です。家計にも“空きスペース”が必要なのです。
「返せる金額」は家族によって違います
同じ年収の家庭でも、無理なく返せる金額は同じではありません。
子どもの人数、現在の貯蓄、教育方針、車の有無、働き方、老後の希望によって、家計の姿は大きく変わります。
そのため、「年収が同じくらいの友人が4,000万円借りたから、わが家も大丈夫」とは限りません。反対に、必要以上に心配して、希望していた住まいを諦めなくてもよい場合もあります。
大切なのは、借入可能額だけで決めるのではなく、購入後の家計を一度シミュレーションしてみることです。
家を買うことがゴールではありません。そこで、家族の暮らしが始まります。
住宅ローンを考えるときは、「いくら借りられますか?」に加えて、
「この金額を返しながら、わが家らしく暮らしていけますか?」
と考えてみてください。
アイビーFP相談所では、住宅ローンだけを見るのではなく、教育費や老後資金、家族の希望も含めて、購入後の暮らしを一緒に考えています。
自宅へ伺ってのご相談にも対応しています。まだ購入を決めていない段階でも、どうぞ気軽にご相談ください。

