NISAを始める前に、貯金はいくらあれば安心?

「NISAを始めた方がいいでしょうか?」

まだまだこの質問をお受けします。

友だちや同僚との会話、ニュースやSNSで資産形成の話を目にすると、何もしていないことが不安になるかもしれません。

周りから「まだ始めていないの?」と言われると、なおさらです。NISAを始めていないだけで、時代に置いていかれたような気持ちになっていませんか?

そんなときにまず確認したいのは、NISAの口座ではなく、現在の家計です。

NISAは貯金の代わりではありません

NISAは、投資から得た利益が非課税になる制度です。

税制上のメリットはありますが、NISAを利用すれば必ずお金が増えるわけではありません。投資する商品によっては、必要なときに元本を下回っている可能性があります。

来月の生活費や、来年支払う教育費を投資に回してしまうと、お金が必要になったタイミングで値下がりしていても、売らなければならなくなります。

投資は、しばらく使う予定のないお金で行うのが基本です。

最初に考えたい「生活予備費」

病気やけが、収入の減少、家電の故障など、急な出来事は予定表を見てから来てくれません。

そんなときのために、すぐ引き出せる預貯金を「生活予備費」として確保しておくと安心です。

必要な金額は、一般に生活費の数か月分などといわれますが、すべての家庭に共通する正解はありません。

会社員か自営業か。
共働きか一人の収入で暮らしているか。
子どもがいるか。
近いうちに住宅や車を購入する予定があるか。

こうした条件によって、準備しておきたい金額は変わります。

「貯金が○万円になったら投資を始める」と、一律には決められないのです。

お金を三つに分けてみましょう

資産形成を考えるときは、現在のお金を次の三つに分けると整理しやすくなります。

一つ目は、日々の生活に使うお金。

二つ目は、急な支出や、数年以内に予定している教育費、車の購入費などに備えるお金。

三つ目が、老後資金など、当面使う予定のないお金です。

NISAでの投資を検討するのは、主に三つ目のお金です。

ただし、まとまった余裕資金ができるまで、まったく投資できないわけではありません。家計を確認したうえで、無理のない少額から積み立てる方法もあります。

月3万円が難しければ、月5,000円でも構いません。大切なのは、金額の大きさより、相場が下がったときにも家計を崩さず続けられることです。

始めることより、続けられること

金融庁も資産形成の基本として、家計管理とライフプランニングに加え、「長期・積立・分散投資」を挙げています。
NISAを始めること自体を目標にするのではなく、何のために、いつまで、いくら積み立てるのかを考えてみましょう。

急いで始めて、生活費が足りずにすぐ取り崩すより、家計を整えてから無理なく続ける方が、遠回りに見えて堅実です。

アイビーFP相談所では、商品を選ぶ前に、家計の状況や今後必要になるお金を整理し、その方に合った資産形成を一緒に考えています。商品の選び方に加え、目標設定やメンテナンスのタイミングと方法も理解したうえで、NISAデビューで着るといいですね。  

「何から始めたらよいか分からない」という段階でも、お気軽にご相談ください。

参考:金融庁「資産形成の基本」