時給が上がった! その前に、給与明細も見てみよう
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最低賃金が上がるなら、毎月のお給料も増えますよね?
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同じ時間働いて時給が上がれば、額面の給与は増えます。ただ、家計では手取りまで確認しておきたいところです。
「時給が上がります」と聞くと、うれしいですよね。いつもの買い物に少し余裕ができるかも。貯金も増やせるかも。
頭の中では、増えるお金の行き先が早くも決まり始めます。
でも、そのお金が財布に到着する前に、ひとつ確認を。上がる時給と、実際に使えるお金は、分けて見ておきましょう。
目次
1.千葉県は、10月から時給1,195円に
千葉県の最低賃金は、2026年10月1日から時給1,195円になりました。これまでの1,140円から、55円の引き上げです。パートやアルバイトも含め、千葉県内の事業場で働く人に適用される基準です。
ここで確認したいのは、住んでいる場所より、働く場所。柏市に住んでいて東京都の勤務先で働く場合などは、勤務先の地域の最低賃金を確認します。地域によって改定額や時期が違うので、「千葉に住んでいるから千葉の金額」とは限りません。
また、すでに新しい最低賃金より高い時給で働いている方の給与が、自動的に55円上がるわけではありません。最低賃金は賃金の下限を定めるもの。自分の時給がどうなるかは、勤務先の案内で確かめましょう。
2.月に80時間働くなら、どのくらい増える?
たとえば、時給1,140円で月80時間働いていた方が、同じ80時間を時給1,195円で働くとします。
これまでの給与は、1,140円×80時間=91,200円。改定後は、1,195円×80時間=95,600円です。単純計算で、月4,400円増えることになります。
同じ条件が12か月続けば、年間では52,800円の差。小さくない金額です。ただし、これは税金や社会保険料などを差し引く前の計算で、賞与や交通費なども含めていません。
当然、勤務時間が減れば、思ったほど増えないこともあります。逆に勤務時間を増やすなら、額面の年収だけでなく、社会保険の加入や家族の手当への影響も確認しておきたいところです。
3.時給が上がって、使えるお金が減ることも?
例えば、勤務先の社会保険の加入対象ではなく、夫の社会保険の扶養に入っている、40歳のパート勤務の方を考えてみましょう。毎月92時間働き、賞与や交通費、ほかの収入はないものとします。
時給1,140円なら、月の給与は104,880円。12か月分に換算すると1,258,560円です。時給が1,195円になると、月109,940円、年額換算で1,319,280円になります。
働く時間は同じでも、今後の年収見込みが130万円以上になるため、原則として夫の社会保険の扶養から外れます。勤務先の社会保険に加入できない場合は、自分で国民健康保険と国民年金に加入し、保険料を支払うことになります。
月の給与は5,060円増えても、新たな保険料負担がそれを上回れば、家計で使えるお金は減ってしまいます。給与の振込額が増えていても、そこから自分で支払う保険料がある、ということです。
「時給が上がるなら安心」と決める前に、これからの収入見込みと、加入する保険を確認しておきましょう。
※説明のため、同じ勤務時間・時給が12か月続くとして計算しています。実際の扶養認定は、配偶者が加入する健康保険に確認してください。
4.給与明細は、わが家のお金の説明書
給与明細を見るとき、最後の振込額だけチェックして終わりにしていませんか? 忙しいと、ついそうなりますよね。
今回は、勤務時間、基本給、差し引かれた金額を見比べてみてください。変化があれば、理由を確認するチャンスです。最低賃金と比較する賃金には、通勤手当や時間外労働の割増賃金など、含めないものもあります。
「振込額を時間で割ったら大丈夫そう」と判断するのは避けましょう。
5.増えたお金に、先に役割を決めておく
収入が増えるなら、全部を我慢して貯める必要はありません。物価の上昇に合わせて生活費に回すのも、家族の楽しみに使うのも、ひとつの選択です。
ただ、使い道を決めないお金は、いつの間にか日常に溶け込みがち。「半分は貯蓄、半分は生活費」など、わが家の方針を決めておくと安心です。
アイビーFP相談所では、収入の変化を、毎月の予算や将来の資金計画につなげるお手伝いをしています。時給の変更をきっかけに、これからの働き方も一緒に考えてみませんか。

